Microsoft Accessで始める在庫管理

Microsoft Accessを利用して製造業の工場の在庫管理をしていきたいと思っている方向けの記事です。
この記事を読めば、ざっくりと在庫管理の流れがつかめると思います。在庫を管理していくための考え方や、Accessでのシステム化へのコツなどをお伝えします。
この記事の対象となる方は、工場の在庫管理を考えていて、Accessの基本的な使用方法を理解している方です。Accessが全く分からないという方は、基本操作をマスターしてから取り組みましょう。

まずは何を管理したいのか分析して、テーブルの正規化を正しくやっていきましょう。

在庫管理をするということは工場内の全ての物の動きを把握するということなので、全部分かっていないとできません。まずは50個テーブルを作ることから始めましょう。
テーブルはただ作ればよいということではありませんよ。使いやすい形で、最低限の情報で済むようにします。同じ情報は2度入力することが無いように、さらに今後追加のテーブルが出てきても問題が無いように、よく考えて作ることが大事です。

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今回やりたいことは、これです。
管理したいことリスト

・製品の工程ごと、保管区ごとに在庫の数量を把握したい。
・入出庫履歴を把握してストックカードを作りたい。
・1つの製品を作るために仕掛品のBOMのそれぞれの在庫数をはっきり分かるようにしたい。
・不良がどれだけ出ているのか把握したい
・不良の返品状況を把握したい
・管理は楽にしたい。
・従業員が生産記録を入力して在庫に反映させたい。
・不良の原因を知って対策に生かしたい。
・在庫の不一致をなくしたい。
・何が原因で在庫が一致していないのか、分かるようになりたい。

最終的な仕組み
受入記録を入力すると受入用保管区に入庫。次工程の生産記録を入力すると、材料の所要量をBOMから持ってきて材料の使用数を保管区からマイナスさせる。そして本工程の生産数を保管区に追加。これだけです。これを繰り返していく。

途中で検査工程を入れて不良を抜いていく。支給数もあれば抜いていき、支給先に数を移動する。在庫をサプライヤに戻せばサプライヤ保管区に数が移る。そういった数の移動を繰り返して記録していくということです。
削除クエリ、追加クエリを多用して数を移していきます。

ポイントは、入力は結果だけ入れていくということ。生産記録を入れれば、生産数が在庫に追加され、その材料が引かれるということ。記録入力時に、2品目の移動をする。つまり2回追加クエリを実行するということです。これが基本です。

工場によって工程も管理方法も異なるので、自社に合わせたシステム化をしていくことが大事です。でも基本的な仕組みはどこでも同じなので、これから始まるこのブログを理解できたら、何でも対応できるようになるでしょう。時間はかかるけど。
では早速基本となるテーブル、クエリなどから見ていきます。得意先、サプライヤなどの基本情報は既にテーブルにあるという前提でやっていきます。

製品情報

保管区

受注

発注

受入

生産

支給

出荷

BOM

不良対応






ABOUTこの記事をかいた人

タイ人女性です。日本のことが大好きで、今日本語を勉強しています。 タイ語、英語は得意です。Port Riseを通してタイの色々なお店を日本の方たちに紹介していきたいと思います。